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映画『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』感想(ネタバレ)|シンジ、庵野監督、そして誰の心にもある成長の物語

ネタバレです。公開日にアップすることでこのお祭りに参加した証を残しておくべく。

シン・エヴァンゲリオン劇場版

最高すぎました。『Q』で混乱に陥れたのに、こんなに綺麗に終わることできる?くらいの清々しい終わり方。庵野監督は旧作のやり直し、そしてブラッシュアップがしたかったのだと分かりました。

映画が終わったあと、場内から自然と拍手が巻き起こりました。「おめでとう」の祝福と「ありがとう」の感謝、そして「お疲れ様」の労いですね。

個人的に、相田ケンスケのイケオジな成長ぶりがカッコよかった。トウジも優しくて最高。

最初はショックで腑抜けていたシンジくんも、それを乗り越え「成長」する物語になっていた。父親への理解、母親への感謝、レイ・アスカ・マリ・カヲルとの相互理解が物語に決着を付ける決め手になっていたのがカタルシスを感じられてよかったと思います。シンジくん、はたまた庵野監督、そして誰の心にもある、成長の物語を描くことで、多くの人が満足感を得られるのではないでしょうか。

CGをこれでもかと使ったアクションもさることながら、戦後復興を思わせる、のどかな雰囲気の前半や、後半で精神世界に入り、これまでのエヴァとの相対化を見せつける部分も好きですね。

最後のシーンはマジで鳥肌もんでした。呪縛から解き放たれて身体も心も(そして声も)成長したシンジたち。感動しました。

ピアノとエレキが光る劇伴、宇多田ヒカルさんの主題歌も完璧でした。

死、そして新生。テープのごとく巻き戻し、再生される世界。輪廻とループをなす世界はひとまずの見事な終劇を迎えてくれました!